地震が起きるたび「うちの非常時ルール、本当に動いてる?」と不安になるあなたへ。現場が迷わない防災体制のつくりかた

突然の地震ニュースやスマートフォンの警報音。熊本など各地で揺れを観測するたび、ハッと息をのむ瞬間がありますよね。

  • 「すぐに社員の安否確認を飛ばすべきか?」
  • 「取引先への状況確認連絡は必要だろうか?」
  • 「津波の情報もあるけれど、うちの拠点への影響は…?」

テレビの速報を見つめながら、頭の中で自社の防災マニュアルや非常時の対応手順を思い返し、「本当にこれで大丈夫かな」とソワソワしてしまう――。そんな経験をお持ちの企業総務や自治体防災担当者の方も多いのではないでしょうか。

まず最初にお伝えしたいのは、そうやって不安を感じるのは、あなたが組織や地域を守るために真剣に向き合っている証拠だということです。決して「自分の準備が足りないからだ」なんてご自身を責めないでください。

「グレーゾーンの揺れ」で組織が立ち止まる理由

私自身、都庁で28年間働き、危機管理や都議会、組織の意思決定という現場に長く携わってきました。その中でずっと感じていたのは、「震度6クラスの大災害よりも、震度4〜5弱や注意報レベルの『グレーゾーン』のほうが、組織ははるかに迷いやすい」という事実です。

「なぜ対応マニュアルがあるのに、すぐにスッと動けないんだろう?」と不思議に思われるかもしれません。

でも、これは現場の担当者さんがサボっているわけでも、危機感が薄いからでもないんです。行政や企業が慎重になる最大の理由は、「間違った情報や過剰な反応で、現場や取引先、住民を余計に混乱させないための防衛策」が自然と働くからです。

「正確な情報を確認してから動こう」という組織の真面目さと誠実さが、結果として「一歩目が遅く見えてしまう」という構造的なジレンマを生んでいるのですね。都庁時代、私も「スピード感」と「正確さ」の板挟みになり、何度も胃が痛む思いをしました。

現場をフリーズさせる「完璧なマニュアル」の罠

では、なぜ現場は意思決定に迷ってしまうのでしょうか。

原因の多くは、「マニュアルを完璧にしすぎていること」にあります。

万が一の不備を避けようとするあまり、あらゆるケースを網羅した分厚い計画書やルールを作ってしまう。すると、いざ揺れが起きたときに現場は次のような心理的フリーズに陥ります。

  • 「震度4だけど津波の懸念もある…マニュアルのどのページを適用すればいい?」
  • 「夜間や休日に安否確認を全送信したら、社員に無用な不安を与えないか?」
  • 「上の指示を待つべきか、自分の判断で一次対応を進めていいのか?」

つまり、「間違えたらどうしよう」という心理的プレッシャーと、「選択肢が多すぎるルール」が重なることで、現場の足が止まってしまうのです。これは個人の判断力不足ではなく、仕組みのつくりの問題なんです。

今日からできる「小さな判断軸」のつくりかた

では、万が一のときに無理なく動ける組織になるには、どうすればいいのでしょうか。

今日からできる一番の転換は、「100点満点のマニュアル」を目指すのをやめて、「最初の5分で迷わない3つのルール(小さな判断軸)」を決めておくことです。

たとえば、

  • 「揺れを感じたら、まずは判断に迷っても安否確認の『一次送信』だけは機械的に行う」
  • 「津波情報が少しでも出たら、該当エリアの担当者へは『空振りOK』で注意喚起を入れる」

といった、「失敗しても咎められない許可のルール」を小さく持っておくだけで、現場の心理的ハードルは劇的に下がります。

防災や事業継続のための体制づくり(いわゆるBCP)に、最初から完璧な正解はありません。だからこそ、担当者の方おひとりで肩肘を張って抱え込む必要はまったくありませんよ。

「うちの対応ルール、マニュアルが重すぎて機能していない気がする…」 「官民の連携や、地域の防災計画とどう合わせればいいか悩んでいる」

そんなときは、ぜひ「ガバメントデザイン」のASOにお声がけください。あなたの組織に合った「本当に動く仕組み」を一緒に作っていきます。

難しい資料はいりません。普段着のまま、立ち話感覚でお気軽にご相談ください。現場で頑張るあなたを、心から応援しています。

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